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  • 2018/09/11 (火)
  •  錦秋には程遠いが、近所で見かける秋の実りとスズムシの音が、秋の到来を告げる。秋といえば食、読書、そして運動▼先の小欄で部活動の今後に触れたら学校関係者は否定的、保護者には総じて好評だった。両者ともに総意ではないが、一部で議論のきっかけとなり幸い。双方とも過度の感情移入による、激烈な主張の応酬には要注意。目指す先には子らの未来がある▼全米テニスの大坂なおみさんをはじめ、U18の高校球児や、先のアジアオリンピックのメダリストら、若者のエネルギッシュな活躍には、希望が満ちあふれる。決して運動に限らず、一途な思いの具現化には明らかな裏付けが存在する。苦労の先にこそ喜びと栄誉が待つ▼ひとたび社会に目をやれば、年齢や肩書きだけを振りかざす“おとな”が多過ぎる。自信への裏付けが乏しいかぎり、彼らはその呪縛から逃れまい。岡目八目も気にせぬ身勝手さに辟易、若さが恨めしい▼わが人生を四季に例えれば、すでに秋季。季節ごとの色合いを楽しむ進歩的意識で過ごせば、実り多き秋となろう。今はその分岐点▼感傷誘う秋の風情。味わい方も人それぞれだ。人生という長い旅、決して無駄にしたくはない。

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