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  • 2018/08/31 (金)
  •  毎週日曜日の午後6時から放送され、広く知られている「ちびまる子ちゃん」。作者の訃報とともに作品がクローズアップされ、昭和40年代が舞台だったことを再認識。50歳代の元少年、少女が懐かしさを覚えるのは作者の実体験が基になっていたため▼そのあとの6時半からの「サザエさん」は、「ちびまる子ちゃん」の時代から放送が続く長寿番組。サザエさん一家とともに共通するのは、祖父母と同居の3世代家族。共に暮らすことで年中行事や知恵が子や孫につながり、老いや死も身近に感じることができた▼今では農村部でも核家族化が進み、高齢者の一人暮らしが増えた。核家族の家庭では、両親は仕事、子どもは部活や塾に追われて朝食も夕食も別々。家族そろってもスマートフォンをいじって会話はまばら。他人よりも家族間のつながりが薄れてはいないか▼2つのアニメ作品が長く支持されるのは、単なる昭和への郷愁だけではないはず。ほのぼのとした主人公や家庭を通じて描かれている家族愛への憧憬があるからでは▼たまには両作品を見たり、家族そろって食卓を囲んでみてはどうか。「一家団欒」がテレビの中だけの世界になっては寂しい。

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