HOME>>瀬音

  • 2018/07/28 (土)
  •  夏の象徴に夕立がある。突然の強雨は困るが、最近の酷暑を緩和させる働きもあるとすれば多少は許せる。だから傘は手放せない▼先日、ある会議出席の折に傘を失くした。会場前の傘立てには、雨予報を知らずか数本のみ。入場前、確かに白色のビニール傘を差し込んだが、帰り際にはなかった。その場の本数が多ければ間違いもあろうが、盗まれたと見るのが常識的だ▼コンビニでも経験がある。1本数百円の代物と物事を軽んじ納得すべからず。この被害では心も傷つく。仮に盗まれたから盗むとの負の連鎖では、人心に暗い影を落とし物事の善悪判断をさらに鈍らす▼もう判断への期待など無駄だろうが、小欄で書き飽きた国会議員の悪行疑惑の数々。日ごろの言行不一致は当然、悪行時のそれもまた然りの声あり。これが彼らの心根の表れならば笑いごとではない▼権力者の心底を疑い、切実に改善を願う素直で弱い国民が大勢いる。“先生”らはなぜ彼らのそばに寄らず、独善的な強者の論理に流されるのか。結局は金の縁との疑惑も身から出た錆のひとつである▼数百円の傘で夕立をしのぎつつ、薄日さす他愛なき光景が心を打つ。気鬱ゆるみ心解ける。

トップへもどる