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  • 2018/07/10 (火)
  •  九州をはじめ西日本の豪雨災害の爪痕が痛々しい。「なぜ」と疑問が出るほどの死者・行方不明者数を出した。検証が必要だ▼降雨中、携帯予報アプリやエリアメールが鳴り響く。“うるさい”と感じれば、それは災害とは無縁な身勝手さの表れ。危険と隣り合わせの住民感情を思えば猛省の類であり、こうも突発的な災害続きでは「明日はわが身」かも▼いまだ深く記憶に残る「阪神・淡路」、ついこの前の「東日本」などの大震災。これ以外、中越や熊本の地震、火山活動に豪雨災害。さらに巷では子や親、患者殺しに、愉快的通り魔事件。命とはこれほど儚く、また軽んじられるものだったか▼他人の苦悩を看過できない知人がいる。見返りを求めない真摯ぶりは一般論では当然だが、有言実行はなかなか困難だ。過去の災害では迅速に八面六臂の大活躍で、他人任せのわが身にも勇気をくれる▼こんな時、人の痛みを知るべきといえば、自己満足の優しさを諭す輩がかならず現れる。過ぎたるは何とやら、物事の真贋を見抜けねば、相手にも不幸の施となぜ気付けないか▼きのう郡市を運転中、数年ぶりに美しい虹を見る。これも気象のなせる業であり、皮肉ぶりが憎らしい。

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