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  • 2018/06/20 (水)
  •  小紙の天気欄に傘マークが並び、本格化する梅雨に警戒をと思っていた矢先の週初め、近畿地方を襲った最大震度6弱の地震。道路や水路の水が波打つほどに揺れる映像に熊本地震が重なった人は多かろう▼異なるのは夜ではなく朝の出勤、通学時間帯。電車が運転を見合わせるなど都市部の交通機関はまひ、日常の便利機能は脆さも露呈した▼震度7の熊本地震を体験し、今春から大阪府内に住む家族へSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を使い安否確認すると「大丈夫」。わずか3文字に現場の混乱が“読み取れた”▼しかし一安心したのも束の間、登校中の小学生と見守り活動中の高齢者がいずれも崩れたブロック塀の下敷きになり、死亡との報道。兵庫県が平成7年1月の阪神・淡路大震災から10年を契機に検証を行い取りまとめた内容には、直接死5483人のうち7割強が家屋倒壊や家具などの転倒による窒息・圧迫死とある▼道路は広い狭いにかかわらず安全と危険が隣り合わせ。ブロック塀や山など急斜面に付随する安全点検は通学路に限らず必須。昨夜からのように大雨が降り地盤が緩めばリスクは高まる。教訓は生かして意味を成すと改めて。

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