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  • 2018/05/16 (水)
  •  子はかすがいと言う。夫婦にとって子は宝であり、それは地域とて変わりはない。背中からはみ出すほどのランドセルを背負い、喜びと不安を“抱えて”小学校の門をくぐった1年生が入学し、はや1カ月が過ぎた▼2年生以上も新学年に慣れてきたのだろうか、登下校中の表情は明るく、声が弾む。「行ってらっしゃい」「行って来ます」。どの家庭でもありふれた親子の会話が突然、途絶えることなど誰が想像しようか▼新潟県新潟市で発生した小学2年生の女児殺害事件は怒り、悲しみ以外に言葉が見つからない。いつもどおりの下校。くしくも事件からちょうど1週間の一昨日、死体遺棄などの容疑で近所の男を逮捕と知っても、子を持つ親故に怒りは収まらない▼事件の究明、検証はもちろん、同様の事件が再発しないよう地域を選ばず登下校に関する課題の洗い出し、可能な限りの予防策は必然。不審者情報は郡市でも後を絶たず、かつて球磨郡内のとある公園のトイレに「町内の小学生に危害を加える」と悪質な落書きが見つかった▼交通事故や犯罪から子を守るべく今一度、学校、家庭、地域が本音で討議を重ねてはどうか。できない理由はさて置き。

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