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  • 2022/12/03 (土)
  •  また新型コロナが社会に暗い影を落としそう。そんな中、クリスマスイルミネーションが希望に近い輝きを醸す。信仰はさておき心が洗われる▼熊本市内のある学校ではことしもメインツリーが見事に輝く。郡市だって今夜スタートのあさぎり駅前広場は負けていない。またことしは、水害で自粛していた人吉市内の数軒が準備中と聞く。光といえば人吉城跡と水ノ手橋の演出は派手で結構だが、個人的には以前のような城壁へのスポットライトの方が風情あふれて“推し”だ▼光と聞いて連想する光明。個人的にはバブル経済崩壊以後、空白の三十数年を経て国力の低下が著しいわが国にこそふさわしい言葉と思う。経済と軍事両面で隣国に覇権を握られ天災続きの中、円安主導と不祥事ばかりの政治に国民は光明を求める▼しかし確かに光は見える。社会は逆境のど真ん中だが若者の台頭は著しい。またスポーツ界の活躍を筆頭に学術と経済界では世代交代が進む。政治でも直視すれば優秀な人材は豊富だ。土壇場で気後れせぬ彼らを年長者が阻害しない仕組みが不可欠▼そんな気付きがイルミネーションさながらに荒れた心を癒やしつつ、加齢を痛感させる師走の夜。

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