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  • 2022/12/02 (金)
  •  文化通信社が優れた地域紙を表彰する第2回「ふるさと新聞アワード」に出席する機会を得た。入賞した記事は、いずれも地域に寄り添い工夫を凝らした内容ばかり。とても参考になった▼「ひと」「もの」「こと」の3部門のグランプリは、胆江日日新聞(岩手県奥州市)の「『コラボが熱い!』異業種で商品化」の連載。コラボという切り口で全体を捉え、編集している視点が素晴らしかった▼各部門の最優秀賞、優秀賞に選ばれた10本は、紙面の顔である1面に掲載されたものも多いが、どれも行政ネタではないのが印象的だった。民間ネタを独自の視点で磨き上げ、行政に頼らず地域に密着した記者の熱意が伝わってくる▼「もの部門」の最優秀賞に、本紙の記事「球磨川運んだ酵母で焼酎~災害から2年の日発売~」が選ばれた。令和2年7月豪雨災害に負けず、大和一酒造元(人吉市下林町)の新商品「球磨川」に込めた思いが認められた▼掲載は白黒写真のため、QRコードからカラー写真が見られるようにするなど時代に対応した工夫もみられた。新聞紙だからこそのデジタルとの融合が求められる▼表彰式を機に「地域紙の使命とは何か」を強く考えさせられる。

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