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  • 2022/10/01 (月)
  •  昭和から令和の球磨人吉の約40年の一部しか知らないけれど、街も人も随分変わったなと記憶をたどる。今、経営者の高齢化を大きな要因に後継者不在が深刻化している▼事業承継等の専門部署を設置する県商工会連合会。以前、提供を受けた資料に目を通せば「日本にある約359万の企業のうち廃業可能性がある企業(廃業予定、後継者不在)は約75%」「休廃業や解散する企業の61.5%は黒字」との数字▼元々、全面に出ていたのは農業。高齢化と担い手不足、米消費量の減少や農地維持管理の困難、機械コスト高などでスケールメリットを生かしたコスト削減や利益増をと法人設立など対策が進められた▼国や関係機関の事業承継税制、専門機関設立の対応、経営者の事業承継への意識変化等で後継者不在率は平成29年の66.5%をピークに令和3年までに61.5%と減少。多良木町議会9月定例会議でも事業承継が一般質問で取り上げられるなど感心事になってきた▼同連合会と各商工会が間に入った承継の成功事例も増え、水上村では東京都の会社に、多良木町は従業員への承継が実現。熊本の事業承継マッチングのスキームは全国的にも注目されそうだ。

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