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  • 2021/12/02 (木)
  •  暦はいよいよ師走へ。郡市の紅葉はほぼ終了し落葉ばかり。場所によっては柿の木も裸木となり、落果の残がいや落ち葉はそのまま新生への肥やしとなろう。季節は冬へと移ろう▼本紙にあるおせち料理の告知など迎春準備で越年を意識すれば、時の経過の早さに圧倒される思い強く、同時にまた一つ年を取るなど半ば諦めにも似た寂寥さをも感じる。当月は鬼を笑わさず、本年をそつなく回顧する意識で過ごしてもよかろう▼年を越せば昨夏の水害も2年前の出来事となる。人吉市や球磨村の災害復興ボランティアニーズも随分と減るなどよい傾向。しかし人心は時の移ろいとは異なり時に従って変化する。見方を変えれば災害が過去のものになりやすいのだ。私たちは被災者の中でも特に、今後の資金捻出が困難な人々への支援の継続性を肝に銘じるべきだ▼冬が過ぎれば春となる。さらに夏から秋そしてまた冬へと季節の周期は変わらない。周期といえば、子らの成長や自己の体調不良を含めた家族のライフサイクルが気になる年齢となった。20日が祥月の亡父も当時、同様に思考したのかと夢想する▼平家物語の冒頭にならい諸行無常、盛者必衰を念頭の師走の侯。

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