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  • 2020/09/17 (木)
  •  朝晩の気温も、ひところとは打って変わり過ごしやすくなった。季節の移ろいは時の経過を物語るも、豪雨被害と被災者の存在は不変。最近、水害の話題がめっきり減って少々不安▼季節は秋。何となく物悲しく感じられる。専門家によれば気温の低下や日照時間の減少、紅葉など気象や事象の変化が原因とか。確かにそれも一因で一種の憂いだが、人は誰しも心配や悲しみ、苦しみに嘆きを背負っている▼65人が犠牲となり2人が不明。県内の家屋被害は9000棟超、全半壊が約4600棟の今回の豪雨災害。自ら被災しつつ家族で復興支援活動に従事する知人らがいる一方、他人事を装う郡市民の存在もまた憂いの一つ▼日本三急流で県内最長河川の球磨川。多くの支川を持ち狭窄部を下る暴れ川だが、一昨日には野鳥がたたずみ、釣り師の姿もちらほら、平常時の顔は実に穏やか。反面、色濃く残る傷痕とのギャップに戸惑いつつ豪雨を想起すれば憂いは残る▼そんな不安感は、作業後の読書で払しょく中。ジャンルを問わず、心静かに集中できるひとときは意外と心地よい。知識習得の大人の勉強もお薦め▼憂い故に安寧を希求するのかと思考を巡らす秋。

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