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  • 2020/08/05 (水)
  •  人吉球磨に甚大な被害をもたらした「令和2年7月豪雨」から1カ月が経過。今なお1040人が避難所生活を送り不自由な暮らしを強いられるなど生活再建の道は程遠いものがある▼災害発生直後から地元の高校生はいち早く自発的に被災した友人宅などでボランティア活動に従事。黙々とがれきや土砂を撤去する姿に被災者から大変感謝され、一方で「勉強や部活動も頑張ってほしい」などと期待する声も多く聞かれた▼そんな高校生が新型コロナウイルスや豪雨災害の逆境を乗り越えスポーツの代替大会で活躍。県高校野球選手権大会の城南地区では、被災した選手らを励ましながら悔いが残らないように出場した3校とも炎天下で最後まで諦めない全力プレーを展開し、感動を与えた。南稜が堂々の準優勝に輝くなど被災地に元気を届けた▼試合後、選手たちの「野球が大好きな最高の仲間と野球ができてよかった」「またみんなで野球がしたい」と晴れやかに語る笑顔が印象的で、“絆”の強さを感じた。保護者らも成長したわが子の姿を見て誇らしく思ったことだろう▼幾多の苦しみを乗り越え、被災地の復興に寄り添う高校生たちのさらなる成長を願う。

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