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  • 2020/07/10 (金)
  •  発災後、人吉市内の避難所に新聞を届けている。受け付けや被災者の対応、連絡調整などで多忙なスタッフが「ありがとうございます」と笑顔で新聞を受け取る姿に心が和む。せめて笑顔は絶やすまいとの心配りなのだろう▼その避難所の一つだった東間コミセンにきょう、災害ボランティアセンターが開設された。新型コロナ感染防止対策から当面は県内限定だが、優先的に派遣される高齢者世帯や体が不自由な人の家屋で復旧作業が進むのは喜ばしい限り▼時間の経過とともに被災状況が明らかになる中、「命以外全て流された」と話す同僚は友人や知人らの惜しみない協力、支援があって今があると感謝を忘れない▼従来の生活環境がコロナ禍や豪雨災害以前に戻るにはどれほど時間を要するだろうか、災いも三年というが甚だ疑問。今できることは何か自問自答しながら「どんなときも どんなときも 僕が僕らしくあるために…」の歌詞がふと頭をよぎった▼一夜にしてまさかの球磨川氾濫からあすで1週間が経過。苦境に立つ“こんなとき”だからこそ、いつの間にかどこかへ置き忘れていそうな共助の精神や「ありがとう」の気持ちを大切にと改めて。

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