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  • 2019/12/05 (木)
  •  「巨人・大鵬・卵焼き」といえば東京五輪後の高度経済成長期、テレビの普及もあり、プロ野球と相撲が国民的人気スポーツに。少年雑誌の表紙を野球選手や力士が飾っていたのも遠い昭和の思い出▼昨日、19年ぶりに人吉市で大相撲冬巡業が開かれた。升席にはその時代を生きた年配者が目立つ。公益財団法人となった日本相撲協会は伝統文化として相撲の普及を掲げる。平日の昼間で仕方ないが、次世代の文化伝承、相撲人気の底辺拡大からも子どもたちに力士の姿を見てほしかった▼今回、郷土出身の行司と力士が観客の注目を集めたが、ともに厳しい修行に耐えて今がある。木村勘九郎さんは、いつか母校に横綱を呼んで子どもたちに見せたいと語ったが、郡市から後に続く行司、力士が誕生するよう実現を願いたい▼大鵬の優勝32回、巨人V9の強さに象徴されるように、当時の日本が勢いと活気に満ちていたのは確か。その巨人軍を率いたのは人吉市出身の川上哲治氏。偉業を知る世代が減る中、生誕100年記念事業が先月から始まった。記念展に続き、8日にはV9戦士記念トークショーも。元気を取り戻すためにも偉人の足跡に学びたい。

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