HOME>>瀬音

  • 2019/11/18 (月)
  •  近年、日本各地で局地的な大雨や台風の影響による未曾有の大災害が頻繁に発生し、甚大な被害をもたらしている。人吉球磨でもいつ起こるか分からないだけに心配だ▼球磨川水系では、平成20年の蒲島郁夫県知事の「川辺川ダム建設計画の白紙撤回」を受け、ダムに代わる治水対策について国や県、流域市町村長が検討を進めている。しかし、11年が経過したのに具体的な計画を絞り込めていないのが現状▼先週開かれた球磨川治水対策協議会では「スピード感が感じられない」という不満や、今後の同協議会の進め方と方向性について意見が出された。流域住民の生命と財産を守る首長としては一日も早い対策を求めるのは当然だろう▼国、県も大型災害に備えてハード、ソフトの両面からできる限りの対策を講じているが、十分とは言い難い。球磨川だけでなく、心配なのが小河川や用水路。災害対策が不十分な箇所が多く、大雨が降り続くと水害を引き起こす可能性もあり、対策が急がれよう▼何はともあれ、住民の災害に対する意識改革が求められる。避難勧告が発令されても従わない人が多い。「自分の命は自分で守る」という意識を持つことが重要だ。

トップへもどる