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  • 2019/08/20 (火)
  •  日々の生活に多くの感動を授けてくれた夏の甲子園もいよいよ大詰め。ただ、約半月間の試合を眺めてきて気掛かりが一つ▼強豪校は別に、スタンドの応援部員の少なさが気になって調べたら案の定だった。日本高校野球連盟によると、昨年度と比較した今年度の加盟校数は14校、部員数も9317人それぞれ減少。これは16年連続の傾向とか▼主な原因は、少子化による学校統廃合をはじめ、スポーツの多様化があろう。強豪校の多良木高校もことし3月に閉校している。あとは子育てが“スポ根”世代から移行しつつあるせいか、ハードな練習への忌避と批判は確か▼「飲水禁止」に「うさぎ跳び」「しごき」を経験してきた世代には、現代の指導が緩く映るだろう。しかし、過剰な指導と身体酷使の危険性への警鐘、効率的な指導促進の努力は世の流れである▼話を野球に戻せば、投手の球数制限は絶対に導入すべきだ。大船渡高校の件は監督の英断である。金属バットを使えば「打高投低」は当たり前で、気合いと根性の偏った“正義論”で、子どもたちの未来を壊されてはたまらない▼われわれ大人が、目先より未来にこだわり、子の目線に寄り添うべきと思うのだが。

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