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  • 2019/08/12 (月)
  •  「朝も早よから提灯下げて…」。ゲートボール全盛のころ熱中してコート通いする高齢者の中ではそんな自嘲さえあったものだが、現在、人気はグラウンドゴルフに移ったようだ。大会は郡市各地で相次ぐ。広場や空き地を利用したコートで楽しむ数人連れもしばしば見掛ける▼人吉市教委が“子どもから老人まで楽しめる新スポーツ”としてグラウンドゴルフの普及のため指導者講習会を初めて開いたのは昭和59年4月だから、ことしで35年目。球磨郡の各町村もそのころが始まりだろう▼高齢者スポーツとしては先輩格の、ゲートボールの登場はその約10年前。程なく協会ができるほど愛好者は急増したのだが、離れぶりも早かった。チーム戦だけに、たまには作戦上の叱咤激励もあり、「怒られてまで…」との理由も聞いた▼その点、グラウンドゴルフは原則個人プレー。「マイペースででき、ゲートボールより歩行距離が長いので健康づくりに最適」と知人もはまった▼鳥取県泊村で考案され、当時の文部省が新生涯スポーツとして全国普及を図ったグラウンドゴルフ。郡市の高齢者にここまで広がるとは誰しも想像できなかったろう。いつまで続くだろうか。

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