HOME>>瀬音

  • 2019/07/20 (土)
  •  先日の本紙で紹介した熊本市の男性会社員による熊本復興祈願の県内縦断歩き旅▼長期休暇を使い県北から県南まで歩く挑戦は、熊本地震から3年がたった今を自身の目で確かめるだけでなく、SNSで道中の様子を発信することで復興を考えてほしいとの願いが込められていた▼最終日、人はおろか車の通りも少ない矢岳町への山道を雨に打たれながら黙々と前を向き歩き続ける姿は孤高な修行僧のよう。89年前に人吉を訪れた漂泊の俳人、種田山頭火のイメージが重なった。ただ、旅の記録は日記からスマホに。昭和と令和の時代の違いを感じる▼時同じく復興も争点に掲げて県内を奔走しているのは参議院議員選挙の候補者たち。きょう午後8時で17日間の選挙戦は終わるが、選挙区は県内全域で、実に広い。選挙運動も希薄になりがちで、有権者の関心も低調。組織力の勝負になるのか▼今回の候補者には動画サイトで政策を訴えるだけという新たな選挙戦スタイルも。ネット世代の若者や無党派層は興味を持って見ているようだが、投票行動に移してくれるかは疑問▼国政に対し無関心では将来が危ぶまれる。あすは投票日。選択の一票をお忘れなく。

トップへもどる