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  • 2019/06/11 (火)
  •  市長ら特別職4人の給与を減額するための条例の一部改正は、人吉市議会6月定例会の注目議案。その必要性の是非を含め市民は審議、採決を見守る▼厳しい財政下に自ら身を切り、施策実現のための財源を少しでも確保しようという姿勢は有り難く、評価されよう。しかし、次は職員給与、議員報酬の番と市民の期待が広がりそうなら即可決とはいくまい▼特別職の給与減額は前市長時代からで、今回の提案と同じ市長20%、副市長10%、教育長と監査委員5%。4年前の松岡市政誕生で元に戻っていたが、“厳しい財政”は不変のようで、平成28年3月議会定例会に市長20%、ほかの3人は10%の減額を提案した▼ところが、市議会では「給与は役務の対価。事業を見直すことで財源のめどを立てて…」などと反対の意見が出、果ては「公約実現のための減額は疑問。選挙のマニフェストにもなく、パフォーマンスに見える」との声さえ。賛成7、反対10で否決となった▼先の選挙の松岡市長の公約には「市長給料を月額20%カット」と明示してある。新選良は“厳しい財政”をどう捉えるか。もし火の粉が降りかかれば払うか、浴びるか。先を見越す判断も迫られよう。

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