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人吉労音“本物の音楽”届けて60年 軌跡と三原さんの思い出語る(2024/04/24) (2024/04/24)
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スライドで思い出を振り返る出席者たち
 ことし創立60周年を迎えた人吉勤労者音楽協議会(通称・人吉労音)の「60年の軌跡と故三原竹二氏の思い出を語る会」は21日、人吉市上青井町のホテルサン人吉で開かれ、約60人が出席して思い出などを語り合った。
 労音は第二次世界大戦後の昭和24年に大阪府で設立され、人吉労音は人吉球磨で本物の音楽を楽しみたいと同39年3月の辻久子さんのバイオリン・リサイタルで幕を開けた。
 同41年に同市下青井町に開設した事務局は度重なる水害被災を経験し、令和2年7月豪雨で過去最大の4.5メートルの浸水で全壊。55年間の歴史的・有形的な財産を喪失した。
 また、会員も4分の1に及ぶ100人が直接的な被災、新型コロナウイルス禍のイベント自粛、例会を開いてきた同市カルチャーパレスの改修で2年半にわたる休止も経験。
 そんな中でも「音楽は人が生きる上で必要不可欠」と再開を望む声があり、事務局は同市西間下町に移転、ことし3月まで320回の例会で延べ20万人が生の音楽を楽しんだ。
 語る会では出田武利運営委員長が「豪雨災害や新型コロナ、カルチャーパレス改修が重なり例会の見通しが立たない中でも会員制の運営と山深い人吉に来られるアーティスト、全国各地からの支援が力になった」と感謝。
 人吉新聞社の石蔵尚之社長と九州労音の中山恵理事長が祝辞、人吉労音の発足時から携わり、運営委員長、会長を務めた三原さんの著書を元事務局員の小城叶子さんと村中典子さん、米原静子さん、現事務局長の赤池みほ子さんが朗読した。
 三原さんの次女の木村美和さんが思い出を語り、鶴上寛治さんの「ありがとう、三原さん」の音頭で乾杯。
 三原さんや人吉労音の60年の歩みを振り返るスライド、著書や例会ポスターの展示、アトラクションなどで還暦の節目を祝った。
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