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市房山の遭難事故防止対策会議 登山者の安全確保へ(2025/06/12) (2025/06/12)
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登山者の安全確保に向けて開かれた会議
 水上村の市房山の遭難事故防止対策会議が2日、同村役場大会議室で開かれ、関係者が事故未然防止、登山者の安全確保、捜索救助活動体制構築に向け、登山道の状況などを共有した。
 同会議は、九州中央山地国定公園「市房山」における登山者の遭難事故の未然防止、遭難事故発生時における迅速かつ的確な捜索救助活動を推進することを目的に設置。市房山に関係する官公庁、団体、学識経験者で組織されている。
 午後3時半に始まり、会長を務める中嶽弘継水上村長が「この対策会議は平成7年に設置され、水上村を中心に関係機関の皆さまなの指導を仰ぎながらより良い対策を検討している。市房山の登山道は厳しく、亡くなった方もおられ、登山者の安全をより守るため知見をお持ちの皆さまから意見を寄せていただきたい」とあいさつ。
 事務局が市房山登山者状況などについて説明し、昨年の総入り込み客数は暫定値で7万2045人(前年比3550人増)、宿泊客数1万1735人、日帰り客数6万310人、昨年度の登山者数(推計)は1411人(前年度比145人増)。
 例年同様、4、5月の新緑シーズン、11、12月の紅葉シーズンの登山者が多く、登山者記録名簿から推計した月別登山者で最も多かったのが5月の236人、次いで11月の168人。
 登山口の祓川橋が令和2年7月豪雨で被災した後は登山者数が大きく減少しており、同元年は2686人、同2年は1234人と発災以降、登山者数は千人台で推移している。
 続いて、登山道調査、整備状況について報告があり、4月30日に関係者が行った調査では、各種看板の設置状況、令和2年9月の台風10号で倒木した3合目八丁坂大杉の現状、ドローンで撮影した頂上周辺や縦走路の様子を共有した。
 遭難事故の報告では、昨年5月16日に6合目から7合目間で滑落事故が発生。登山者自ら携帯電話で消防に通報し、防災ヘリによって救助された。
 ことしは、5月13日午後6時ごろ、60歳代の男性3人組が4合目まで下山したが道に迷った旨を同村役場に連絡し、指示を受けながら無事に下山できた事案があった。
 その他、出席者から登山ルートマップ更新の提案、熊本南部森林管理署から消失した山頂看板を本年度中に設置するなどの説明があった。
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